柑橘類を自給できる期間を長くする為に、9月の初め頃から食べられる、超極早生の温州ミカンの「日南の姫」、早春に食べられる「ハルミ」、5月頃?まで食べられる「スルガエレガント」、巧く収穫・貯蔵すれば6、7月頃?まで食べられる、「甘夏ミカン」の苗を、浜北に在る農協(JAとぴあ浜松)の「植木センター(緑花木センター)」などで買って来て、庭に植えて有ります。 2016年の春 庭に植えた柑橘類の苗が生長して、実を着けるように成るのを待っているより、苗木から接木の「穂木」にする枝を採って、庭に沢山有る柑橘類の、勢いの良い枝に何ヶ所も「高接ぎ」をして、収穫時期の異なる、さまざまな種類の柑橘類を、数年で、豊富に実らせる事にしました。 ミカン農家では、接木の「一挙更新法」という手法で、ミカンの木の全ての枝を高い位置で切って、切った全ての枝の先に、新品種の「穂木」を「高接ぎ」して、接木をした翌年から、新品種のミカンを収穫できるようにするそうです。 一昨年の9月初旬頃に、「芽接ぎ」という手法で、温州ミカンの高い枝に「デコポン」を接ぎ木し、昨年の春に芽が出て枝葉が生長し、今年の春に更に枝葉が生長し、枝先に30個ぐらいの蕾を着けています。 湖西市のナフコというホームセンターで買って来た、デコポン(不知火)の苗木の枝から採った芽を、温州ミカンの枝に「芽接ぎ」し、苗木の方は肥料の置き過ぎで枯れましたが、「芽接ぎ」の成功により奇跡的?に命をつなぎました。 なお、接ぎ木した部分は、写真の下端より更に下に有ります。 春に「穂木」を接ぎ木する「高接ぎ」であれば、活着すると直ぐに芽が出て、生長し始め、順調に枝葉が生長すれば、翌春には、写真と同じような状態になりますので、接ぎ木した翌年に実を生らすことも可能だと思います。 |
2016年の春、「メデール」という接木テープ(接木フィルム)を使って、庭に沢山有る柑橘類の木の枝に、130ヶ所ぐらい接木をしました。 この接木テープ(接木フィルム)は優れ物で、少しずつテープを引き伸ばして、薄いフィルム状の膜にして、接木した部分の下から、穂木の先端まで万遍なく巻くと、水分の蒸散を防いで、常に内部を高湿度に保てると共に、接木した部分に雨水が浸入するのを防げ、雨水の侵入に因って、接木した部分に菌やカビが繁殖して、活着しなくなるのを防げます。 また、テープを引き伸ばそうとすると、弱い力でも簡単に伸びて、極めて薄いフィルム状の膜になり、新芽が伸びようとする、わずかな力でも伸びて孔が開き、新芽がテープを突き破って出てきますので、接木した後は「放っておく」だけでよく、従来の「高接ぎ」のように、乾燥を防ぐ為に、接木した部分と穂木の全体をビニール袋で覆ったり、ビニール袋の内部が蒸れるのを防ぐ為に、ビニール袋に孔を開けたり、日除けをしたりの、面倒な作業が一切有りません。 テープは接木一ヶ所分ごとに、その都度切って使い、よく伸びるので、少しずつ伸ばし、伸びて薄くなった部分を巻き、また少し引き伸ばし、とを繰り返しますので、10センチ程で足りますが、30メートル巻きを2巻き用意したので、一ヶ所の接木にテープを17センチほど使い、穂木の先端まで巻いて余ると、余ったテープを切って、接木した下の方に、二重、三重に巻いて万全を期しました。 なお、このテープは弱い力でも、引っ張ると簡単に伸び、更に力を入れて引っ張ると、簡単に切れてしまうので、接ぎ木をした部分を強く締める事が出来ないので、荷造り用のPPテープで、接ぎ木をした部分を縛り、その上から、この接木テープ(接木フィルム)を巻いて、乾燥を防ぐと共に、雨水が浸入しないようにしました。 柑橘類の枝に、130ヶ所ぐらい接木をし、他に、試しに、「椿とサザンカの生垣の上の枝に、白い花のサザンカの穂木を、10ヶ所接いでみました」ので、合計140ヶ所に接木をした事になり、テープ1巻きで5メートル程?余りましたので、接ぎ木1ヶ所当たり、平均して17〜18センチほどの長さのテープを使ったようです。 |
「台木」の切り口に差し込む「接ぎ穂」を、「くさび状」に切る際に、鋭利な刃物で、切断面を真っ平に切る事が、活着率を良くする条件の一つですので、作業台を自作して、太くて硬い枝でも、上からナイフに力を入れて、下に向かって、一気に切り下げて、切断面を真っ平に切れるようにしました。 なお、接木の講習会の動画をインターネットで見た際に、接木の指導員が、写真と同様の構造で、腰掛と一体に成った作業台を使っているのを見て、低い腰掛と組み合わせて使う、「接ぎ木用」の作業台を自作しました。 |
写真の右側に低い腰掛を置いて、腰掛けて、上体を、作業台に少し被せぎみにして、作業台に立て掛けた穂木を採る枝を、上からナイフに力を入れて、下に向かって浅い角度で一気に切り込み、「くさび状」の片面の断面を生成した後、穂木を採る枝を裏返して(180度回転させて)、上からナイフに力を入れて、下に向かって少し深い角度で一気に切り込むと、穂木の先端(下端)が、「くさび状」の断面になります。 「くさび状」の断面を下(もと)として、そこから休眠状態の芽が2芽か、3芽着いている先で、枝を植木バサミで切り取れば穂木の完成です。 浅い角度で切り込んだ切断面の側で、台木の切り込みに合わせて密着させる側の切断面です。 なお、形成層は木質部と樹皮の間に存在する、細胞10個分の厚さにも満たないような、ごく薄い層です。 |
少し深い角度で切り込んだ切断面の側で、台木の切り込みに合わせて密着させる側の反対側の面です。 |
穂木の先端(下端)の「くさび状」の部分ですが、文章だけの説明では分かり難いと思い、このページを制作する際に、急遽、間に合わせで、作業台を使わずに、切り出しナイフだけで加工したので、切断面が真っ平らではなく、切断面が少し反ってい、作業台を使わないと巧く加工できないという見本です。 |
この作業台を使ったので、穂木の「くさび状」の切断面を真っ平に切る事ができ、沢山の穂木を効率よく加工できました。 同一の品種の枝を一度に加工して、沢山の「接ぎ穂」を造り、乾燥しないように、水を含ませたキッチンペーパーを底に敷いた、フタ付きのプラスチック容器に入れて持ち運び、次々と接ぎ木をしました。 |
沢山の穂木を加工したら、ナイフの刃で作業台の板が切れて、板に溝ができてきたので、エポキシ樹脂で埋めて補修しました。 |
9月の初め頃から食べられる、「日南の姫」という超極早生の温州ミカンの二年生の苗で、昨年の10月頃に植えましたが、春になって10個ほどの蕾みを着けています。 接ぎ木に使う「穂木」を採る為に、枝を切り取ったので、木が小さくなってしまいました。 |
上記の「日南の姫」という超極早生の温州ミカンを、この「宮川早生」という温州ミカンの木の枝先に「高接ぎ」しました。 切った枝の本数より「穂木」が少なかったので、余った枝に、保険として「デコポン」の穂木を接ぎ木して有ります。 白い電工用粘着テープを巻いて、テープに、サインペンで品種の頭文字などを記して、接ぎ木した品種が分かるようにしてあります。 なお、支柱を添えて有る枝は、一昨年の9月の初め頃に、「芽接ぎ」という手法で接ぎ木した「ポンカン」で、昨年の春に接いだ芽が芽吹いて、昨年一年で長く枝を伸ばし、今年の春には数個の蕾みを着けています。 |
一昨年の9月の初め頃に植えた、既に実が3個生っていた「ハルミ」の苗で、買って来て直ぐ、「芽接ぎ」に使う「芽」を採る為に、枝を1本切り取ったら、間違って、実が一個生っている枝を切ってしまいました。 接ぎ木に使う「穂木」を採る為に、枝を切り取ったので、木が小さくなってしまいました。 既に実が生っている柑橘類の苗を買って来て植えると、翌年は実が生らないと言います?が、その通りに、昨年は蕾み一つ着かなかったので、来年に備えて木を大きくしようと、肥料を置き過ぎて、根が肥料焼けを起して、一年間ほとんど生長しませんでしたが、今春は数十個の蕾みを着けています。 目先の「果実」に釣られて、既に実が生っている柑橘類の苗を買うより、植えた翌年から実の生る「三年生の苗」や、「大苗」を買って植える方が良いと思いました。 |
上記の「ハルミ」という柑橘を、この「宮川早生」という温州ミカンの木の枝先に「高接ぎ」しました。 切った枝の本数より「穂木」が少なかったので、余った枝に、保険として「デコポン」の穂木を接ぎ木して有ります。 |
昨年の9月の初め頃に植えた「スルガエレガント」の二年生の苗で、春になって80個ぐらいの蕾みを着けています。 接ぎ木に使う「穂木」を採る為に、枝を切り取ったので、木が小さくなってしまいました。 筍を沢山茹でるのを止めたので、「米ぬか」が沢山余ったので、「米ぬか」を柑橘類の苗木の肥料として撒いてみました。 なお、開花し終わった後、実が15個ぐらい生っていましたが、「櫛の歯が欠けるように」少しずつ落果し、最後には全て落果してしまいました。 勢い良く新梢が伸びて来ていますので、実を着けることより、木の生長が優先されているようです。 無人販売で、ビニール袋に入れた「スルガエレガント」を、4、5個100円で買えますので、収穫ゼロでも一向に構いません。 |
上記の「スルガエレガント」の苗を、昨年の9月の初め頃に買って来て、直ぐ、小さな枝を切り取って、「芽接ぎ」に使う「芽」を採って、「ハッサク」などの木の枝に「芽接ぎ」をしてみました。 今年の春に小さな細い芽が伸び始めましたが、伸びた芽が、直ぐに枯れてしまいましたが、未だ芽の部分は生きているようですので、再度、芽が伸びてくるかも知れません。 細い枝から採った芽は、蓄えている養分(エネルギーや力)が少なく、活着しても、芽の「出だし」の生長が思わしくないようです。 なお、6月10日の時点で、二ヶ所共に、再度、芽が出てきていますが、「接ぎ穂」を接ぎ木した方が、遥かに生長が良いので、どうでも良くなりました。 |
上記の「スルガエレガント」という柑橘を、この「ネーブル」の木の枝先に「高接ぎ」しました。 「穂木」を夏ミカンの木にも接いだので、切った枝の本数より「穂木」が少なく、余った枝に、保険として「イヨカン」や「デコポン」、「祖々父が接ぎ木した柑橘」の穂木を接ぎ木して有ります。 |
「宮川早生」という温州ミカンより1、2ヶ月ほど熟期の遅い、「青島」という温州ミカンの沢山の穂木を、「高接ぎ」した「宮川早生」という温州ミカンの木です。 切った枝の本数より「穂木」が少なかったので、余った枝に、保険として「デコポン」の穂木を接ぎ木して有ります。 |
2本の「宮川早生」という温州ミカンの木の枝に、「イヨカン」を「高接ぎ」しました。 |
この「宮川早生」という温州ミカンの木の枝に、「ハッサク」の穂木を20ヶ所ぐらい「高接ぎ」しました。 |
昨年の4月下旬頃に植えた「甘夏ミカン」の二年生の苗木で、9月の初旬頃に、苗を植えた後に伸びた枝を切り取って、芽接ぎ用の芽を採って、下記の夏ミカンの木の枝に、「芽接ぎ」をしてみましたが、接いだ全ての芽が枯れてしまいました。 切り取った枝の木質部が、未だ充分に木質化していないような若い枝でしたので、樹皮や芽の部分も柔らかくて、「芽接ぎ」の芽には適していなかったようです。 この「甘夏ミカン」の4本の枝の内の一本を切り取って、下記の夏ミカンの木の枝に接ぎ木してみました。 |
大きな夏ミカンの木の上の方の枝を沢山切り落としたので、幹の下の方から「不定芽?」が出て、生長して枝になった枝先や、枝元に「スルガエレガント」と「甘夏ミカン」の穂木を接ぎ木しました。 一度に、大きな枝を幾つも切り落とした為に、不要に成った幹の養分や水分を行き来させる部分が枯れて、幹が相当傷んでいますが、枝を切るのを止めたら回復傾向に有ります。 この夏ミカンは、昔からの夏ミカンで酸味が強くて、酸っぱくて食べ難いので、「スルガエレガント」と「甘夏ミカン」の本年生の枝が充実したら、その本年生の枝を穂木にして、この夏ミカンの木の上の方の枝に、「緑枝接ぎ」をして、「スルガエレガント」と「甘夏ミカン」の枝葉で樹冠の三分の一位を占めるようにしてみようと思います。 |
「日南の姫」という超極早生の温州ミカンを、「宮川早生」という温州ミカンの木の枝先に「高接ぎ」し、切った枝の本数より「穂木」が少なかったので、余った枝に、保険として「デコポン」の穂木を接ぎ木しました。 その保険として「高接ぎ」したデコポンの「穂木」から、接ぎ木して、二週間ほどで、接木テープ(接木フィルム)を突き破って新芽が、わずかに出てきました。 一番高い枝の三又になっている部分です。 |
接ぎ木して、二週間ほどで、3本の「穂木」全てから、接木テープ(接木フィルム)を突き破って新芽が、わずかに出てきました。 |
左の枝を拡大してみると |
右の枝を拡大してみると |
接ぎ木をして20日ぐらい経過した状態です。 一番高い枝の三又になっている枝と、その少し下から出ている枝も含めて、4本の「穂木」全てが活着したようです。 接ぎ木して、二週間ほど経過すると、庭の柑橘類の枝に130ヶ所ぐらい接ぎ木した「穂木」からも、続々と、接木テープ(接木フィルム)を突き破って新芽が、わずかに出てきましたので、毎日、拡大鏡を手にして、130ヶ所ぐらい接ぎ木した「穂木」の芽の部分を、拡大鏡で拡大して見て回るのが楽しみでした。 |
接ぎ木をして約1ヶ月経過した状態です。 デコポンを接ぎ木したヶ所で、最も生長が良いです。 |
接ぎ木をして約2ヶ月経過した、上の写真のデコポンを接ぎ木したヶ所です。 下の方の支柱を添えてある新梢は、「日南の姫」で、未だ小さい苗から切り取った枝から採った、貴重な「穂木」を接ぎ木して、活着して伸びた新梢ですので、風で折れないように支柱を添えてあります。 |
接ぎ木をして約4ヶ月経過した、上の写真のデコポンを接ぎ木したヶ所です。 下の方の支柱を添えてある枝は、「日南の姫」で、夏枝が出てこず、生長が止まっていますが、上の写真の左下の端に写っている、2ヶ月経っても接ぎ穂は緑色でも全く芽が出てこなかった、活着しなかった方に数えた枝から、7月頃になって芽が出てきて、一気に生長しました。 |
接ぎ木をして約1ヶ月経過した状態です。 温州ミカンの「日南の姫」を接ぎ木したヶ所です。 接ぎ穂が細いので、芽が出るのが遅く、生長も遅いです。 |
接ぎ木をして約2ヶ月経過した、上の写真の「日南の姫」を接ぎ木したヶ所です。 未だ小さい苗から切り取った枝から採った、貴重な「穂木」を接ぎ木して、活着して伸びた新梢ですので、風で折れないように支柱を添えてあります。 なお、写真の下端の右寄りの、「日南の姫」を接ぎ木したヶ所から、やっと芽が出て新梢が伸び始めています。 |
接ぎ木をして約2ヶ月経過した、「日南の姫」を接ぎ木したヶ所です。 未だ小さい苗から切り取った枝から採った、貴重な「穂木」を接ぎ木して、活着して伸びた新梢ですので、風で折れないように支柱を添えようと、支柱を立ててあります。 なお、写真の右寄りの、「日南の姫」を接ぎ木したヶ所から、「穂木」が先端から徐々に枯れてきたのが止まって、やっと芽が出て新梢が伸び始めています。 「日南の姫」を11ヶ所に接ぎ木して、二ヵ月半ほどして、やっと芽が出てきた1ヶ所も含めて、最終的に、「日南の姫」は7ヶ所活着しました。 |
上記の、昨年の春に、「日南の姫」を接ぎ木して、7ヶ所が活着したヶ所で、枝葉が大きく生長したので、来年は花が咲いて実が生るかも知れません。 |
接ぎ木をして約1ヶ月経過した状態です。 別の温州ミカンの木の枝に、「デコポン」を接ぎ木したヶ所です。 何本もの温州ミカンの木に、保険として、デコポンの穂木を沢山接ぎ木しましたが、デコポンの木から、昨年勢い良く生長した枝を切り取って、穂木とした上に、温州ミカンとデコポンとの間の「接ぎ木の相性」が良いのか、いずれの穂木も芽が出るのが早く、生長も早いです。 |
接ぎ木をして約2ヶ月経過した、上の写真のデコポンを接ぎ木したヶ所です。 伸びた新梢の先端に蕾が2つ着いて花を咲かせましたが、結果してデコポンを収穫できるのだろうか? 接ぎ木をして2ヶ月ほどで、伸びた枝先に花が咲いて結果して、実を収穫できたら相当に「おいしい」のでは。 |
「宮川早生温州ミカン」の木に、「青島温州ミカン」の穂木を沢山接ぎ木をし、「青島温州ミカン」の穂木が足らなかったので、保険として「デコポン」を接ぎ木したヶ所で、接ぎ木をして約2ヶ月経過しています。 伸びた新梢の先端に蕾が2つ着いています。 接ぎ木をして2ヶ月ほどで、伸びた枝先に花が咲いて結果して、実を収穫できたら相当に「おいしい」のでは。 |
接ぎ木をして約1ヶ月経過した状態です。 温州ミカンの木の枝に、「ハルミ」を接ぎ木したヶ所です。 接ぎ穂が細いので、芽が出るのが遅く、生長も遅いです。 |
接ぎ木をして約2ヶ月経過した、上の写真の「ハルミ」を接ぎ木したヶ所です。 穂木が細い上に、枝に充実した芽が無く、不定芽が出ることを期待して接木をしたので、活着率が低く、3ヶ所しか活着しなかった貴重な新梢ですので、風で折れないように支柱を添えてあります。 |
接ぎ木をして約2ヶ月経過した、「ハルミ」を接ぎ木した別のヶ所です。 穂木が細い上に、枝に充実した芽が無く、不定芽が出ることを期待して接木をしたので、活着率が低く、3ヶ所しか活着しなかった貴重な新梢ですので、風で折れないように支柱を添えてあります。 |
接ぎ木をして約2ヶ月経過した、「ハルミ」を接ぎ木した別のヶ所です。 穂木が細い上に、枝に充実した芽が無く、不定芽が出ることを期待して接木をしたので、活着率が低く、3ヶ所しか活着しなかった貴重な新梢ですので、風で折れないように支柱を添えてありますが、未だテープで結わえてありません。 |
接ぎ木をして約4ヶ月経過した、ハルミとデコポンを接ぎ木したヶ所です。 支柱を添えてある枝がハルミです。 ハルミは最初の頃は生長が良くなかったのですが、その後、順調に生長し、一ヶ所は枝が60センチに伸び、もう一ヶ所は枝が70センチに伸び、最も生長の良いヶ所の枝は90センチに達しています。 |
上記の、昨年の春にハルミとデコポンを接ぎ木したヶ所です。 昨年は木の左側半分に接ぎ木をし、今年は、未だ接ぎ木をしてなかった右側半分に接ぎ木をしました。 枝葉が大きく生長したので、来年は花が咲いて実が生るかも知れません。 |
接ぎ木をして約1ヶ月経過した状態です。 温州ミカンの「宮川早生」の木に、温州ミカンの「青島」を沢山接ぎ木した木の、温州ミカンの「青島」を接ぎ木したヶ所です。 温州ミカンの「青島」は一本しかないので、良い枝を切ると今年の収穫量が減るので、余り実の着きそうもない、数年経過した要らない枝を切り取って、穂木にしたので、はっきりした芽が無く、不定芽が出ることを期待したので、芽が出るのが遅く、生長も遅いです。 |
接ぎ木をして約2ヶ月経過した、「青島」を接ぎ木したヶ所です。 接ぎ木をした後の芽の出や、芽の生長が良くなかったのですが、途中から生長が良くなり、新梢が見る見る間に伸びてきました。 写真の左側が「青島」で、右側は「デコポン」です。 |
接ぎ木をして約4ヶ月経過した、「青島」を接ぎ木したヶ所です。 写真の左側が「青島」で、右側は「デコポン」です。 |
接ぎ木をして約2ヶ月経過した、「青島」を接ぎ木した複数のヶ所です。 接ぎ木をした後の芽の出や、芽の生長が良くなかったのですが、途中から生長が良くなり、1本の穂木から沢山の新梢が伸びています。 活着しなかったヶ所が沢山有りますので、専業のミカン農家ほどは巧く行っていないと思いますが、接ぎ木によって、温州ミカンの「宮川早生」から、温州ミカンの「青島」に一挙に品種更新する事に成功したようです。 |
接ぎ木をして約4ヶ月経過した、「青島」を接ぎ木した複数のヶ所です。 夏枝が出てきたら一気に生長し、多くのヶ所が、伸びた枝が50センチから90センチになっています。 |
接ぎ木をして約1ヶ月経過した状態です。 ネーブルの木に、「スルガエレガント」を接ぎ木したヶ所です。 昨年の9月の初め頃に植えた苗木から、植えてから未だ全く生長していない枝を切って、穂木を採ったので、穂木に良い芽が無く、芽が出るのが遅く、生長も遅いです。 |
接ぎ木をして約2ヶ月経過した、上の写真の「スルガエレガント」を接ぎ木したヶ所です。 「ネーブル」の木に接ぎ木した「スルガエレガント」の穂木は、全て芽を出してい、全て活着したようですが、生長が遅いです。 |
接ぎ木をして約4ヶ月経過した、上の写真の「スルガエレガント」を接ぎ木したヶ所です。 夏枝が出てきたら一気に生長し、伸びた枝が50センチから70センチになっているヶ所が、何ヶ所か有ります。 |
上記の、昨年の春に「スルガエレガント」や「デコポン」、「イヨカン」などを接ぎ木したヶ所で、今年、既に「デコポン」が15個ぐらい生っている枝と、「イヨカン」が3個生っている枝が有るヶ所です。 枝葉が生長して、全体を覆い尽くしてい、来年は「デコポン」と「イヨカン」に加えて、「スルガエレガント」も実を着けそうです。 |
接ぎ木をして約1ヶ月経過した状態です。 大きな夏ミカンの木の根元近くから出た枝に、「スルガエレガント」を接ぎ木したヶ所です。 比較的生長が良いです。 |
接ぎ木をして約2ヶ月経過した、上の写真の「スルガエレガント」を接ぎ木したヶ所です。 新梢に付いていた葉が大きくなっただけで、枝の生長が止まっているようです。 |
接ぎ木をして約4ヶ月経過した、上の写真の「スルガエレガント」を接ぎ木したヶ所です。 夏枝が出てきたら一気に生長しました。 |
接ぎ木をして約1ヶ月経過した状態です。 大きな夏ミカンの木の根元近くから出て生長した枝に、「スルガエレガント」と「甘夏ミカン」を接ぎ木したヶ所です。 三本の穂木から芽が出ていますが、穂木が細いので、芽が出るのが遅く、生長も遅いです。 |
接ぎ木をして約1ヶ月経過した状態です。 大きな夏ミカンの木の根元近くから出て生長した枝の最上部に、「スルガエレガント」を接ぎ木したヶ所で、穂木から、いきなり蕾が出ています。 他の「スルガエレガント」を接ぎ木したヶ所でも、穂木から、いきなり蕾が出ている穂木が有るので、切り取った枝に、既に花芽が着いていたようです。 蕾が着いていると、生長が遅れると思い、蕾みを取り除こうとして、蕾みを指で摘まんで引っ張ったら、付け根から丸ごと取れてしまったので、以後、鋏で切り取るようにしました。 |
接ぎ木をして約2ヶ月経過した、二枚上の写真の「スルガエレガント」と「甘夏ミカン」を接ぎ木したヶ所です。 接ぎ木をした後の芽の出や、芽の生長が良くなかったのですが、途中から生長が良くなりました。 |
接ぎ木をして約4ヶ月経過した、上の写真の「スルガエレガント」と「甘夏ミカン」を接ぎ木したヶ所です。 上の写真に写っている、2ヶ月経過しても、全く芽が出てこない上に、接ぎ穂の枝先から枯れてきていて、活着しなかった方に数えた枝から、その後、芽が出てきたので、4ヶ所全て活着しました。 |
上記の、昨年の春に「スルガエレガント」と「甘夏ミカン」を接ぎ木した夏ミカンの木で、枝葉が大きく生長しました。 |
接ぎ木をして約1ヶ月経過した状態です。 温州ミカンの「宮川早生」の木の枝に、「イヨカン」を接ぎ木したヶ所です。 |
接ぎ木をして約2ヶ月経過した、上の写真の「イヨカン」を接ぎ木したヶ所です。 写真の下の中央から上に伸びている枝が、上の写真の「イヨカン」を接ぎ木したヶ所から伸びた枝です。 写真の右側の枝も、「イヨカン」を接ぎ木した別のヶ所から伸びた枝です。 比較的に生長が良いです。 |
接ぎ木をして約4ヶ月経過した、上の写真の「イヨカン」を接ぎ木したヶ所です。 3ヵ所の内、2ヶ所は、最初から生長が良く伸びた枝が70センチに達してい、生長の良くなかった真ん中のヶ所が、夏枝が出てきたら一気に生長し、伸びた枝が50センチになっています。 |
上記の、昨年の春に「イヨカン」を接ぎ木したヶ所で、枝葉が上に向かって大きく生長したので、来年は「イヨカン」が生るかも知れませんが、高さが高過ぎて、「脚立」か「高枝切り鋏」を使わないと収穫できないかも知れません。 |
接ぎ木をして約1ヶ月経過した状態です。 温州ミカンの「宮川早生」の木の枝に、「ポンカン」を接ぎ木したヶ所です。 |
接ぎ木をして約2ヶ月経過した、上の写真の「ポンカン」を接ぎ木したヶ所です。 比較的に生長が良いです。 |
接ぎ木をして約3ヶ月経過した、「ポンカン」を接ぎ木した2ヶ所です。 他の接木をしたヶ所に比べて、相当に生長が早く、周りの木の陰で日当たりが悪い為か、上に向かって枝が一直線に伸びて、接ぎ穂から出た枝が80〜90センチに達しています。 なお、左隣の生長して実の生っている枝も、過去に、温州ミカンの「宮川早生」の木に「芽接ぎ」をして生長した「ポンカン」で、この温州ミカンの「宮川早生」の木の左側半分を「ポンカン」にしようと思っています。 |
接ぎ木をして約4ヶ月経過した、「ポンカン」を接ぎ木したヶ所です。 他の接木をしたヶ所に比べて、相当に生長が早く、周りの木の陰で日当たりが悪い為か、上に向かって枝が一直線に伸びて、接ぎ穂から出た枝が110センチに達しています。 なお、左隣にもう1ヶ所、接ぎ木したヶ所が有りますが、同様に、接ぎ穂から出た枝が110センチに達しています。 |
接ぎ木をして約1ヶ月経過した状態です。 祖々父が接ぎ木をして、最盛期には今までに見た事の無いような大木だった柑橘から、枝を切って穂木を採り、ネーブルの木の枝に接ぎ木したヶ所です。 比較的生長が良いです。 |
接ぎ木をして約2ヶ月経過した、上の写真の「柑橘」を接ぎ木したヶ所です。 写真の下の中央から上に伸びている枝が、上の写真の「柑橘」を接ぎ木したヶ所から伸びた枝です。 写真の左側の枝も、同じ「柑橘」を接ぎ木した別のヶ所から伸びた枝です。 比較的に生長が良いです。 |
接ぎ木をして約4ヶ月経過した、上の写真の「柑橘」を接ぎ木したヶ所です。 |
上記の、昨年の春に、祖々父が接ぎ木をして、最盛期には今までに見た事の無いような大木だった柑橘から、枝を切って穂木を採り、ネーブルと宮川早生温州ミカンの木の枝に接ぎ木したヶ所で、活着した4ヶ所の枝葉が大きく生長し、この辺りを覆っています。 |
接ぎ木をして約1ヶ月経過した状態です。 温州ミカンの「宮川早生」の木に、「ハッサク」の穂木を20ヶ所ぐらい接ぎ木をし、ほとんどの穂木から芽が出ています。 |
接ぎ木をして約2ヶ月経過した、上の写真の、温州ミカンの「宮川早生」の木に、「ハッサク」の穂木を20ヶ所ぐらい接ぎ木した木で、接ぎ木したヶ所の多くが活着して芽が出ていますが、なぜか、揃って生長が良くありません。 |
接ぎ木をして約4ヶ月経過した、上の写真の、温州ミカンの「宮川早生」の木に、「ハッサク」の穂木を20ヶ所ぐらい接ぎ木した木で、夏枝が出てきたら生長が良くなりましたので、接木をした後の生長が良くなかったのは、昨年、ミカンを生らせ過ぎて、「くたびれて」隔年結果の状態の木だったからのようです。 |
接ぎ木をして2ヶ月ほど経過した時点で、穂木から芽が出ていても、ほとんど生長していなくて、これから枯れるかもしれないヶ所や、穂木が緑色を保っていても芽の出ていないヶ所なども、活着しなかったヶ所と判定して、活着しなかったヶ所を数えてみたら、活着しなかったヶ所が40ヶ所ぐらい有り、庭全体で130ヶ所ぐらい接木をしたので、90ヶ所ぐらい活着した事になり、活着率は70パーセント程のようです。 「キンカン」の根元から出てきた、「台芽」を取り除かずに残してあり、「キンカン」の台木として使われている「カラタチ」の、この「台芽」の「カラタチ」の枝を生長させて、「カラタチ」の枝を穂木にして、既に実の生っている柑橘類の木の枝に「高接ぎ」をして、早期に、「カラタチ」の実を生らせて、種子を取って、「カラタチ」の苗を育てて台木にして、接ぎ木により、さまざまな柑橘類の苗を増やそうと思っています。 「温州ミカン」の苗の台木には、95パーセント「カラタチ」が使われていて、庭の「温州ミカン」の「青島」の根元からも、「カラタチ」の台芽が出てきてい、この「台芽」も取り除かずに残してあります。 |
「カラタチ」は、「温州ミカン」や「キンカン」の苗を生産する際の台木としては重要ですが、それ以外の用途では、「カラタチ」の枝には鋭い棘が有るので、過去に防犯用の生垣に使っていたようですが、現在では、生垣に使っているのを見た事が無く、「カラタチ」の苗には一般的な需要がほとんど無く、ホームセンターや園芸店では販売していず、インターネットで探してみると、たまに、法外な値段で販売していたりします。 「キンカン」の苗の台木には「カラタチ」が使われていると思いますので、ポット苗ではなく、「鉢植え」の「キンカン」を買って来て、接ぎ木をしてある上の部分の、「キンカン」の枝を大幅に切り取れば、根と上の枝葉のバランスが崩れて、根元から台芽が出てきて、接ぎ木の穂木に使う「カラタチ」の枝が得られると思います。 前記の、我が家の庭の「キンカン」と「温州ミカン」の「青島」の根元から、台芽の「カラタチ」の枝が出てきたのも、枝を沢山切り取ったからであり、多分、前記の方法で「カラタチ」の枝を得られると思います。 園芸店で、売れ残りの「鉢植え」の「キンカン」を700円程で販売していたので、3鉢ぐらい買って来て、上記の方法を試そうと思いましたが、既に、前記のように「カラタチ」の枝を確保できていた上に、既に、庭に大きな「キンカン」が二本も有り、無駄になるので止めました。 昨年生長が良かった、そのままにしておけば、今年も良く生長したであろう、生長に勢いの有る枝に接ぎ木をした穂木は、芽の出が早く新梢の生長も良く、逆に、昨年生長が良くなかった枝や、昨年、実を生らせ過ぎて、「くたびれた」木の枝に接ぎ木をした穂木は、芽の出が遅く、新梢の生長も良くなかったです。 台木の生長の勢いが、そのまま、穂木の芽の出や新梢の生長に直結していますので、生長に勢いの有る枝に接ぎ木をした方が早期の生長を望め、生長に勢いの有る枝に接ぎ木をすれば、接木をした翌年の結果、収穫も望めるのではと思います。 インターネットで柑橘類の接ぎ木に関する、さまざまなページや動画を見て、それらの情報を総合して、どのようにしたら接ぎ木の「活着率」を高められるかを考えた上で、さまざまの条件の台木と穂木を使って、沢山の「高接ぎ」をした結果から、さまざまな教訓を得ました。 穂木に使う枝は、気温が上昇して、休眠している芽が目覚めて活動する前に、冷蔵庫に入れて保存し、接ぎ木の時期まで、芽を休眠させておき、台木の芽がある程度伸び始めて、台木の活動が活発になってから、休眠している枝から採った穂木を接ぎ木する。 余り早い時期に、穂木を採る枝を切り取って冷蔵庫に入れて保存すると、接ぎ木をするまでの期間が長くなり、その間に、穂木を採る枝が消耗するので、休眠している芽が目覚めて活動する少し前に、枝を切り取って冷蔵庫に入れて保存する。 (今年は、2月30日頃に穂木を採る枝を切り取って、冷蔵庫に入れて保存しましたが、浜松で、柑橘類の台木の芽が伸び始める時期から考えて、来年は、少し遅らせて、3月5日頃に穂木を採る枝を切り取って、冷蔵庫に入れて保存してみようと思っています) 切り取った枝の乾燥を防ぐ為に、ある程度の本数の枝を束ねて、ポリ袋に入れて密封して保存する。 枝の本数が少ない場合には、湿度を保つ為に、識別できる別の生の枝を加えて保存する。 私は、切り取った枝を、枝の上下を揃えて、ある程度の本数束ねて、それを三重ぐらいにサランラップで包み、それを厚手のポリ袋に入れて密封し、枝先を上にして、縦にして冷蔵庫で保存しました。 接ぎ木をする前日から、穂木を採る枝を一晩水に浸けて、枝に充分水を吸わせる。 枝に充分水を吸わせるのは、接ぎ木が活着するまでの、接ぎ穂の水分を確保するだけでなく、枝に水を充分に吸わせると、太くて硬い枝でも少しは刃物で切り易くなるのでは。 接ぎ木に使う切り出しナイフなどは、サイズの大きいナイフの方が、硬い木質の枝を切る際に、ナイフを握った手に力を入れ易く、柄の無い小さいナイフだと、力を入れるとナイフが手に喰い込んで、痛くて、大きな力を加えられない。 よく切れる刃物を使い、沢山接ぎ木をする時には、作業の途中にも、小まめに刃物を研ぎ、常に、よく切れる状態の刃物を使う。 接ぎ穂を「くさび状」に切る際に、切断面を真っ平に切って、台木の切断面と穂木の切断面が、ピッタリと密着するようにする。 なお、太くて硬い枝は、ナイフに幾ら力を入れても、一回で切れない事があり、その場合は、鉛筆を削るような要領で?、浅く、数回に分けて、少しずつ切り進め、最終的に目的の「くさび状」の形状に切る。 台木の切り込みに、穂木を差し込んで、台木の形成層と穂木の形成層を、よく見て合わせてから、ずれないように、結合部分に紐などを巻いて縛る。 その上から、接ぎ木をした部分より下から、接ぎ木テープを巻き始め、穂木の先端に向かって隙間無く巻き、穂木の先端の切断面もテープで覆い、乾燥を防ぐと共に、雨水の浸入も防ぐ。 穂木の部分には、テープを伸ばしてフィルムのように薄くして巻き、芽の部分はテープを一重巻にして、芽がテープを突き破って出易くする。 「メデール」という接木テープ(接木フィルム)は、接ぎ木部分と穂木に巻いた後、硬化するので、テープを余り引き伸ばさずに厚いまま芽の部分に巻くと、芽が出難くなるので、テープを伸ばしてフィルムのように薄くして、芽の部分に一重だけ巻いた方が良い。 台木とする枝に切込みを入れる際には、その都度、ナイフを持った利き腕とは反対側の手に、必ず手袋(防刃手袋)をはめる。 よく切れるナイフを使うので、手袋をはめないと安心して作業を出来ません。 台木とする枝に切込みを入れる際には、枝の切断面に対して、刃物の刃を垂直に当てて、その当てた部分を支点として、シーソーのように刃を動かし、刃物の背にナイフを持っていない側の手を添えて、刃に圧力を加え、徐々に刃を喰い込ませて切り込んでいき、力任せに切らない。 力任せに切ると、止まっていた刃が、突然、一気に深く切れ込むことが有り、台木として使えなくなることが有ります。 活力の有る木の、充実した芽を着けた勢いの良い、昨年伸びた枝から、穂木を採る。 台木にする枝は、接ぎ木をする直前に切った方が良い。 邪魔だった枝を、予め、昨年の晩秋に切っておいて、そこに接木をしたヶ所は、穂木から芽が出てきたので活着したのかと思いましたが、その後、生長せずに枯れてしまいました。 枝が無くなってから長期間経過すると、養分や水分を供給する経路が退化?してしまい、そのようなヶ所に接ぎ木をしても、穂木へ養分や水分が充分に供給されないので、生長せずに枯れてしまったのでは。 |
2016年の5月の末に、今年の春に芽が出て生長した、「甘夏ミカン」の新梢(今年伸びた枝)を切り取って、穂木を採り、直ちに、温州ミカンの「宮川早生」の木の枝に、20ヶ所ほど「高接ぎ」してみましたが、柑橘類の「緑枝接ぎ」の時期としては早過ぎたのか、なかなか芽が出てきませんでしたが、庭の柑橘類の木の枝先に、夏枝の芽が伸び始めて来た頃に、やっと、5ヶ所ほど芽が出てきて生長し始めました。 (柑橘類の「緑枝接ぎ」の時期としては、6月下旬頃が良いのでは) |
上記の、昨年の春に「宮川早生」の木の枝に、「甘夏ミカン」を接ぎ木したヶ所で、枝葉が大きく生長し、目下、この「宮川早生」の木に接ぎ木した「甘夏ミカン」の枝では一番大きいのですが、以前、一番大きかった枝が強風で接ぎ木した部分から折れてしまったので、この枝も強風で折れて、沢山接ぎ木し、活着した枝で一番大きい枝が変わるかも知れません。 接ぎ木した部分は、大きな外力が加わると剥離したり、折れたりし易く、万全を期すには、接ぎ木した全ての枝に支柱を添える必要が有りますが、接木したヶ所が多いので支柱を添え切れません。 また、接ぎ木した枝から出た枝で、急速に生長した枝も、枝が軟弱な為に、強風で枝の付け根から折れ易いので、枝葉が急速に生長するのは良い事ばかりでは有りません。 |
接ぎ木をしてから約130日経過して、接ぎ木をした部分を縛ってあった荷造り用のPPテープを、全て取り除きました。 台木の枝の太さと、穂木の太さが近いと、台木と穂木の間に隙間が無く、まとまりの良い接ぎ木ヶ所になり、早期に穂木と台木が一体化しそうです。 なお、接木テープ(接木フィルム)は朽ち果てかけているので、取り除かなくても、接ぎ木ヶ所や、その上下の生長に何の支障も無いので取り除きません。 |
接ぎ木の仕方を記載した、さまざまなホームページを見ると、接ぎ木をする際に、穂木の切断面を台木から「はみ出させる」ように、と記載されています。 接ぎ木をした部分を縛ってあった荷造り用のPPテープを取り除いたら、台木から「はみ出させた穂木の切断面」に、「カルス形成層」が生長し始めていました。 接ぎ木をしてから、穂木から芽が出てくるまでに、二ヶ月以上掛ったヶ所ですので、生長が遅れてい、未だ台木の枝の切断面に「カルス形成層」が見られませんが、いずれ、台木の枝の切断面にも「カルス形成層」が生長して、穂木の側の「カルス形成層」と、台木の枝の切断面の「カルス形成層」とが癒合して、台木と穂木が完全に一体の形に成るのでは。 |
台木から「はみ出させた穂木の切断面」に「カルス形成層」が生長してきていますが、未だ台木の枝の切断面に「カルス形成層」が見られません。 |
穂木の側の「カルス形成層」と、台木の枝の切断面の「カルス形成層」とが癒合して、間もなく、台木と穂木が完全に一体の形に成りそうなヶ所です。 なお、接ぎ木をした部分を縛ってあった荷造り用のPPテープに圧迫されて、台木の枝のPPテープを巻いた部分が、生長できず、太さが接木をした時のままのようですので、早期に、接ぎ木をした部分を縛ってあった荷造り用のPPテープを取り除いた方が、穂木の生長に有利ではと思いますが、余り早く取り除くと、接ぎ木をした部分が風などの力で剥離して、接ぎ木に失敗するかも知れません。 |
穂木の太さより、台木の枝の太さが太いので、穂木の切断面の形成層の片側だけを、台木の枝の形成層に合わせて接ぎ木をしたヶ所です。 台木の枝の太さが太いので、接ぎ木をしたヶ所に隙間が有り、また、台木の枝の切断面の面積が広いので、穂木の側の「カルス形成層」と、台木の枝の切断面の「カルス形成層」とが生長して癒合して、台木と穂木が完全に一体の形に成るまでに期間を要しそうです。 台木の枝の楔状の隙間の下の部分から「カルス形成層」が生長してきていて、樹皮も再生され始めています。 |
穂木の太さより、台木の枝の太さが太いので、穂木の切断面の形成層の片側だけを、台木の枝の形成層に合わせて接ぎ木をしたヶ所です。 台木の枝の太さが太いので、接ぎ木をしたヶ所に大きな隙間が有りますが、接木をした部分は完全に「カルス形成層」で癒合しているので、隙間に雨水が入っても全く問題無いようですが、接ぎ木をした部分全体に「カルス形成層」が生長して、全体を覆い尽くすまでには数年を要しそうです。 |
太い台木の枝に、太い穂木を接ぎ木したヶ所です。 沢山の接木をしたヶ所を見てみて、太い台木の枝に、同じぐらい太い穂木を、穂木の切断面の両側の形成層を、台木の切断面の両側の形成層と、両方とも合わせて接ぎ木をしたヶ所は、全体的に、枝葉の生長が良いので、接ぎ木をした後の、早期の生長を望むのであれば、太い台木の枝に、太い穂木を、両側の形成層を合わせて接ぎ木した方が良いのでは。 なお、太くて硬い枝は、ナイフに幾ら力を入れても、一回で切れない事があり、その場合は、鉛筆を削るような要領で?、浅く、数回に分けて、少しずつ切り進め、最終的に目的の「くさび状」の形状に切ると良いです。 |
柑橘類同士であれば、どのような品種の組み合わせでも、接ぎ木が可能だと思いますので、柑橘類を植えるスペースが限られていたら、一本の木に、収穫時期の異なる、さまざまな品種の柑橘類を接ぎ木すれば、一品種だけの場合より、長い期間に渡って、さまざまな品種の柑橘類を収穫して食べられます。 なお、異なる品種間の接ぎ木には、「台勝ち」、「台負け」という現象が有りますが、素人が趣味で栽培する柑橘類では、「台勝ち」、「台負け」で収穫量が減ったり、果実の品質が多少良くなかったりしても、柑橘類の栽培を生業とする農家ではないので構わないのでは。 |