2017年も柑橘類の木の沢山のヶ所に接ぎ木をしました。 昨年は4月の10日前後に数日間掛けて接ぎ木をしましたが、今年の春は暖かくなるのが遅かったので、4月の15日から18日にかけて接ぎ木をしました。 昨年(2016年)の春に接木をして活着し、芽が出て枝が伸びて生長したヶ所で、何ヶ所か、柑橘類の実が生っているヶ所が有ります。 昨年接ぎ木して生長した枝で、デコポンが15個ぐらい生っている枝です。 なお、上記のデコポンの枝に生っている実は、枝葉の量に見合った個数まで自然に落果して、10月初旬の時点で、8個ぐらいまで減ってしまいましたが、これ以上は落果しそうも有りません。 他にも、昨年接ぎ木して生長した枝で、デコポンが5個ぐらい生っている枝が二ヶ所有りますので、デコポンは接ぎ木してから実が生るように成るのが早いようです。 |
昨年接ぎ木して生長した枝で、イヨカンが3個生っている枝です。 |
昨年接ぎ木して生長した枝で、温州ミカンの「青島」が1個生っている枝で、他にも温州ミカンの「青島」が1個生っている枝が、もう一ヶ所有ります。 |
「ユズ」の木の上部の枝に、「カラタチ」の穂木を9ヶ所に接ぎ木し、8ヶ所が活着して生長し、生長の良い枝は70センチほどに伸びてい、「ユズ」も「カラタチ」も、接ぎ木の台木として用いられている木ですので、活着し易いようです。 木には「頂芽優勢」という性質があって、木の頂点に接ぎ木した穂木の生長が良いようですので、接ぎ木した「カラタチ」の穂木から出た芽の生長が良いのかも知れません。 |
接ぎ木した「カラタチ」の枝葉の生長が良い事と、台木の「ユズ」の木が毎年のように沢山実を着けている事から、来年にも、「カラタチ」の花が咲いて実が生るかも知れません。 なお、「カラタチ」は種を蒔いて苗を育てて、二年で接ぎ木の台木に使え、「ユズ」は種を蒔いて苗を育てて、三年で接ぎ木の台木に使えるように成るようです。 「カラタチ」の実は完熟すると、自然に落果すると思いますので、落果した実を集めて、目の細かい網袋に入れて地中に埋めておいて、翌年の春に堀り出して、果皮や果肉が腐敗して無くなり、種だけになった種を播種してみようと思います。 生長の良い枝は1メートルほどに伸びていますが、枝が細くて「ヒョロヒョロ」している上に、この場所は、神社の南側の東西に延びる広い道路の東の端に面していて、冬に吹く季節風の強い西風をもろに受けるので、強風で枝が大きく揺れ動いて、枝が傷まないように、3本の支柱を立てて、沢山の枝を囲むようにビニールテープを張りました。 「カラタチ」は落葉樹なので葉が少なくなって来ています。 |
残念ながら、2018年の春に「カラタチ」の花は咲きませんでした。 2018年の4月1日に、浜名湖の東北岸の田園地帯に早朝散歩に行き、主要地方道の脇の、ミカン畑の端に植えられている大きな「カラタチ」の木の花が、既に満開でしたので、「カラタチ」は他の柑橘類より花が咲く時期が早く、3月下旬から4月の上旬頃に花を咲かせるようです。 樹高が2メートル80センチほどに成り、枝葉が大きく生長したので、来年には「カラタチ」の花が咲いて実が生るかも知れません。 |
2019年の春に、満開には、ほど遠いですが、「カラタチ」の花が疎らに50個ほど咲きました。 |
宮川早生温州ミカンの木に、「イヨカン」と「デコポン」の穂木を接ぎ木し、多くのヶ所が活着して枝葉が生長し始めています。 接ぎ木をする1ヶ月ほど前に枝を切り取って、冷蔵庫で保管した穂木ではなく、即席で、柑橘類の木から、未だ芽が出ていない枝(休眠枝)を探して、その枝を穂木にして接ぎ木をしましたが、結構良く活着しました。 |
宮川早生温州ミカンの木に、「イヨカン」の穂木を8ヶ所に接ぎ木をし、7ヶ所が活着して枝葉が生長し始めています。 ここも、即席で、柑橘類の木から、未だ芽が出ていない枝(休眠枝)を探して、その枝を穂木にして接ぎ木をしましたが、結構良く活着しました。 |
祖々父が接ぎ木をして、最盛期には、今までに見た事の無いような大木だった柑橘の、太い幹の下部から出た新しい枝に、甘夏ミカンの穂木を接ぎ木してみたら、急速に成長して枝葉を広げ、生長の良い枝は1メートルほどに伸びています。 |
宮川早生温州ミカンの木の枝に、9月の初め頃から食べられる、「日南の姫」という超極早生の温州ミカンの穂木を、7月の初旬頃に、「緑枝接ぎ」したヶ所の穂木から芽が出て、枝葉が順調に生長しました。 3本の穂木が活着し、生長の良い枝は60センチほどに伸びています。 「高接ぎ」は、木の高い位置に接ぎ木をすると、活着した枝が、そこから上に向かって生長するので、枝が高くなって剪定や収穫をするのに不便になりますが、接ぎ木した高さが写真の高さなら、通常の苗木を植えるのと余り変わりません。 |
宮川早生温州ミカンの木の枝に、9月の初め頃から食べられる、「日南の姫」という超極早生の温州ミカンの穂木を、7月の初旬頃に、「緑枝接ぎ」したヶ所の穂木から芽が出て枝葉が生長し、枝が65センチほどに伸びています。 なお、この宮川早生温州ミカンの木には、昨年の春に「日南の姫」を接ぎ木して、7ヶ所が活着して枝葉が成長していますので、これで「日南の姫」の8ヶ所目の枝葉になります。 |
実生の夏ミカン?の木に、春に「デコポン」を接ぎ木して活着しなかった木に、9月の初め頃から食べられる、「日南の姫」という超極早生の温州ミカンの穂木を、7月の初旬頃に、「緑枝接ぎ」した穂木から芽が出て枝葉が生長し、枝が65センチほどに伸びています。 未だ台木の木が小さいので、もう少し枝葉が生長したら、「日南の姫」という超極早生の温州ミカンの、苗木として植え替えらそうです。 |
上の写真の「日南の姫」を鉢に植え替えて、日当たりの良い所に置いたら生長が良くなりました。 |
宮川早生温州ミカンの木に、甘夏ミカンの穂木を、7月の初旬頃に、「緑枝接ぎ」したヶ所の穂木から芽が出て、枝葉が急速に生長し、最も生長の良い枝は1メートルほどに伸びています。 接ぎ木をしてから100日ほどしか経過していませんので、平均して1日に1センチほど伸びた事になります。 「力枝」を残さずに、元の木の枝を総て切り取ってしまうと、生長する力が、総て、接ぎ木して出てきた枝に集中するので、急速に枝葉が生長しますが、接ぎ木に失敗したら台木が枯れるか、枯れないまでも衰弱する心配が有ります。 台木が大きいので、甘夏ミカンの苗木として植え替えるのは難しそうです。 「高接ぎ」は、木の高い位置に接ぎ木をすると、活着した枝が、そこから上に向かって生長するので、枝が高くなって剪定や収穫をするのに不便になりますが、接ぎ木した高さが写真の高さなら、通常の苗木を植えるのと余り変わりません。 |
宮川早生温州ミカンの木の太い枝2本の内の1本の枝に、甘夏ミカンの穂木を、7月の初旬頃に、「緑枝接ぎ」したヶ所の穂木から芽が出て、枝葉が急速に生長し、最も生長の良い枝は1メートルほどに伸びています。 接ぎ木をしてから100日ほどしか経過していませんので、平均して1日に1センチほど伸びた事になります。 「力枝」を残さずに、元の太い枝から枝を総て切り取ってしまうと、生長する力が、総て、接ぎ木して出てきた枝に集中するので、急速に枝葉が生長しますが、接ぎ木に失敗したら太いが枯れるか、枯れないまでも衰弱する心配が有ります。 |
木には「頂芽優勢」という性質があって、木の頂点に接ぎ木した穂木の生長が良いようです。 |
接ぎ木の台木として利用した木の枝の、接木をしたヶ所より枝先に枝葉が有っても、接木をしたヶ所より枝元に枝葉が有っても、枝葉に生長力が集中してしまい、接ぎ木した穂木から芽が出ても、ほとんど生長しなかったり、穂木が緑色を保っていても芽が出てこなかったりする傾向が、さまざまな接ぎ木ヶ所で見られます。 |
昨年の接ぎ木で、素人が普通に接ぎ木をして、活着率が70パーセントほどでしたので、もう活着率には拘らず、さまざまな仕方で、接ぎ木を200ヶ所位にしてみました。 接ぎ木して活着させる事に拘らなかったので、昨年より活着率が低いと思いますが、100ヶ所位は活着していると思います。 今年の春に芽が出て生長した「本年生の枝」を穂木として、夏枝が出てくる頃に接ぎ木する「緑枝接ぎ」で、6月中旬から下旬にかけて、宮川早生温州ミカンや夏ミカンの木に、甘夏ミカンの穂木を40ヶ所ぐらい「緑枝接ぎ」しましたが、穂木から芽が出ずに枯れたり、穂木が緑色を保っていても芽が出てこなかったりで、ほとんど活着しませんでした。 なお、下記の時期になって、穂木が緑色を保っていても芽が出てこなかった穂木から、芽が出てくるヶ所も有りましたが、総じて、生長が良くありません。 太い枝を切り落とした木の幹や太い枝の樹皮から、「不定芽」が沢山出てきた7月初旬頃に「緑枝接ぎ」をしたら、接ぎ木した多くのヶ所が活着して、芽が出て、急速に枝葉が生長したので、「緑枝接ぎ」をする場合には、「接ぎ木をする時期」が重要だと思いました。 柑橘類の生長が活発になる4月から5月の時期と、7月から8月の時期に接ぎ木をすると活着率が良く、活着した後の枝葉の生長が良いように思えます。 何年か前に、宮川早生温州ミカンの木に「高接ぎ」したポンカンの枝が生長して、ポンカンが15個ほど生っています。 |
上の写真のポンカンを接ぎ木したヶ所の、写真の翌年の状態で、わずか一年で倍増以上の75個ほどポンカンが生っています。 |
何年か前に、宮川早生温州ミカンの木に「高接ぎ」したデコポンの枝が生長して、デコポンが15個ほど生っています。 |
数年後には、昨年と、今年に「高接ぎ」した、さまざまな柑橘類が、上の写真のように、さまざまな柑橘類を実らせるのではと思います。 接ぎ木は面白いです。 接ぎ木の経験や技術は、どこの地に移り住んでも生かせると思いますので、他の地に移り住んでも、接ぎ木を続けたいと思います。 私には、柑橘類が最も馴染み深くて、育て易くて、食べ易いので、他の地に移り住んでも柑橘類を育てたいと思っています。 柑橘類の商業栽培には温暖な地の方が有利だと思いますが、趣味での柑橘類の栽培ですので、多少気温が低くても可能ではと思います。 |