私は遺伝や血筋を信じます
 
 
 近年、人の遺伝子(DNA)の解析が進んで、人が持つ遺伝子の数は全部で3万2千6百程度と推定され、その数は、蠅やミミズが持つ遺伝子の数のわずか二倍程度でしかないことが分かってきました。
 
 また、ヒトとネズミの遺伝子の違いは10%にも満たず、ヒトとチンパンジーの遺伝子の違いでは、わずか1.2%程度で、異人種間に於ける遺伝子の違いに至っては1%にも満たず、一人一人の能力や個性の違いは遺伝による部分は少なく、育った環境の影響が大きいという説もあります。
 
 しかし、私は、遺伝や血筋による動かし難い優劣があって、それを基にした上で、育った環境や、本人の努力や精進によって、一人一人の能力や個性に差が生まれるものだと思っています。
 
 もし、遺伝や血筋による動かし難い優劣が無いのであれば、優秀な成績を残した競争馬が種牡馬として、何億円、何十億円で売買される事など有り得ません。
 
 
 親子の間では容貌が似ていることが多く、瓜二つのように似ていることも可成りあります。
 
 また、体格も、栄養状態の良い近年ほど、全体に大きくなっているということはありますが、体の小さい両親の子供より、体の大きい両親の子供の方が体格が良いことがほぼ常であり、外見上の多くが、遺伝によって左右されていると思います。
 
 容姿や体格は良いに越したことはなく、男でも容姿や体格が良い方が少なからず人生を快適に生きられ、女の場合には、容姿の良い悪いによって社会での扱いが相当に違い、容姿によって人生を左右されることすらあると思います。
 
「顔は心を映す鏡」という諺のように、その人の精神によって、顔(人相)は良くも悪くも成りますが、幾ら心を磨いても、土台が悪くては限界があると思います。
 
 また、化粧の技術の進歩により、絵心があれば顔をキャンバスにして絵?を描いて、そこそこの顔に化けられますが、外出の度に何十分も化粧に時間を費やすのは大変であり、素顔(スッピン)のままでも外出できる程度の顔の方が良いと思います。
 
 化粧をすれば美女でも、化粧を落としたら、ちんけで、誰だか分からないような顔では悲しいと思います。
 
 
 頭に関しては、育った環境に大きく左右されると思いますが、暗記が主体の受験勉強のような見かけだけの優劣ではない、本当の意味での頭の良い悪いがあって、その本質的な能力も遺伝によって左右されていると思います。
 
 暗記が主体の受験勉強や国家試験であれば、コツコツと勉強して凡人でも合格できますが、そのようなガリ弁秀才には、マニュアルのない創造的な頭脳活動はほとんど出来ないように思えます。
 
 頭は、容姿や体格のようには簡単に良い悪いを判断できませんが、いくら恵まれた環境があっても、凡人が世界を驚かせるような大発明、大発見をする可能性は限りなく低いと思います。
 
 親の七光りによる恵まれた環境があれば、受験技術を身に付けて、誰でもガリ弁秀才には成れますが、凡人が天才に成ることはできないと思います。
 
 凡人が、どれほど努力しても、エジソンやアインシュタインには絶対に成れないと思います。
 
 もっとも、凡人でも、受験技術を身に付ければガリ弁秀才にはなれますので、現在程度の社会が今後も続くのであれば、生きていくのに何の不足もないとは思いますが、米国のような本当の実力社会になったなら、受験技術を身に付けただけのガリ弁秀才では、成功はおぼつかないのではと思います。